紫外線による肌への影響は？対処法や予防法も解説

紫外線は肌にさまざまな影響を与え、シミやシワ、乾燥といった肌トラブルを引き起こす原因となります。特に、長年にわたって紫外線を浴び続けると、光老化が進行し、肌の老化が加速します。本記事では、紫外線の基礎知識や肌に及ぼす影響、紫外線ダメージを防ぐための対策について詳しく解説します。

1 紫外線の基礎知識
2 紫外線が肌に与える影響
- 2.1 乾燥ダメージ
- 2.2 光老化
3 シーン別の紫外線対策
4 日焼け止め以外の紫外線対策
5 紫外線ダメージを抑えるためのケア
6 まとめ

紫外線の基礎知識

まずは、紫外線の基礎知識から詳しく見ていきましょう。

紫外線とは

紫外線は、太陽光に含まれる目に見えない光線の一種で、エネルギーが強く、肌や健康に影響を与えます。紫外線には「UV-A」「UV-B」「UV-C」の3種類があり、このうちUV-Cはオゾン層に吸収されるため、地表に届くことはありません。一方で、UV-AとUV-Bは肌に直接影響を及ぼすため、適切な対策が必要になります。

UV-AとUV-Bの違い

紫外線には「UV-A」と「UV-B」の2種類があり、それぞれ肌に与える影響が異なります。UV-Aは長い波長を持ち、肌の奥深くまで到達する特徴があります。雲や窓ガラスを透過しやすく、屋内でも浴びることがあるため注意が必要です。UV-Aを浴び続けることでコラーゲンやエラスチンが破壊され、シワやたるみの原因となる「光老化」を引き起こします。

一方、UV-Bは波長が短く、肌の表面に影響を与えます。短時間でも浴びると肌に炎症を起こし、赤く腫れたり、火傷のような状態（サンバーン）になったりします。また、メラニンの生成を促し、日焼け後に肌が黒くなる現象（サンタン）を引き起こすのもUV-Bの特徴です。過剰に浴びるとシミやそばかすの原因となるため、UV-B対策も欠かせません。

季節や場所による紫外線の強さの違い

紫外線の強さは、季節や地域によって大きく異なります。特に夏場は太陽の高度が高くなり、紫外線の量が増加します。逆に冬場は太陽の角度が低くなり、紫外線の影響は弱まります。しかし、紫外線は一年を通して降り注いでいるため、季節を問わず注意が必要です。また、標高が高い場所では紫外線の影響が強まり、1,000m標高が上がるごとに紫外線量は10〜20％増加するとされています。

紫外線が肌に与える影響

紫外線が肌に与える影響は次のとおりです。

乾燥ダメージ

紫外線を浴びると、肌のバリア機能が低下し、乾燥が進みます。紫外線による炎症が続くと、肌は外部からの刺激を防ごうと角質を厚くする「角質肥厚」という状態になり、肌のキメが乱れ、ごわつきやくすみの原因となります。また、乾燥した肌は水分を保持する力が低下するため、肌の内部の水分が蒸発しやすくなり、さらに乾燥が悪化する悪循環に陥ります。

光老化

紫外線による肌の老化現象は「光老化」と呼ばれ、特にUV-Aが大きく関与しています。UV-Aは肌の真皮層まで到達し、コラーゲンやエラスチンを破壊する酵素を活性化させます。その結果、肌のハリや弾力が失われ、シワやたるみが目立つようになります。また、光老化は加齢による自然な老化と異なり、紫外線を浴びる頻度や量によって加速されるため、日々の対策が重要です。

シーン別の紫外線対策

シーン別の紫外線対策は下記のとおりです。

日常生活（買い物・通勤など） → SPF10〜20 / PA+
軽いレジャー（公園・ジョギングなど） → SPF20〜30 / PA++
炎天下のレジャー（海・登山など） → SPF30以上 / PA+++以上

また、日焼け止めは一度塗ったら終わりではなく、汗や摩擦で落ちるため、こまめに塗り直すことが重要です。

日焼け止め以外の紫外線対策

紫外線対策には日焼け止めだけでなく、服装やアイテムを活用することも有効です。つばの広い帽子や日傘を使用することで直射日光を防ぎ、UVカット加工の衣類を選ぶことで紫外線の影響を最小限に抑えられます。特に、目の周りの皮膚は薄くデリケートなため、紫外線によるシミやシワを防ぐためにサングラスを使用するのも効果的です。